日本催眠医学心理学会

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理事長挨拶

理事長 笠井 仁

 今日,催眠という名前で呼ばれる現象は,古くから呪術や宗教の場の中で用いられてきました。もちろんそれは,こころとからだの癒しの手段であったのと同時に,不可思議で,驚き,畏怖を与える現象でもあったようです。19世紀半ばに催眠 hypnotism, hypnosis という名前を得てからも,今日に至るまで催眠は医療やこころのケアに用いられるとともに,見せ物として娯楽の対象ともなっています。本学会は,1956年(昭和31年)に「催眠研究会」として発足し,1963年(昭和38年)に「日本催眠医学心理学会」と名称の変更を経て,このような催眠について学術的な検討を行うことを目的として活動を進めてきました。

 催眠は,それ自体が独立した臨床的手法として適用されるとともに,現在実践されているさまざまな心理療法の母胎ともなっています。今日医療の世界では有効性についての科学的根拠であるエビデンスが厳しく問われるようになっていますが,催眠は不安や痛みのコントロールなどに効果のあることが示されてきています。一方で,催眠そのものは何よりもまずユニークな心身の現象であって,その本態の解明に向けて医学的,心理学的,神経科学的な研究が今日でも精力的に行われています。

 国際的な研究と実践の動向とも歩調を合わせながら,催眠の有用性と不思議さをめぐって私たち自身の検討を進めていきたいものです。

2014年1月

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